いろいろな塾の特徴
さまざまな形態があることを考えてきました。
どの形態の塾も、固有の利点と、課題とも言える面を持っています。
また、必ずしも長所、短所として分類できないような特徴もそれぞれにあります。
なぜなら、特に塾の場合、ある生徒にとってたいへんプラスになる特徴が、
別の生徒にとっては、ひどくマイナスになるということがあるからです。
ですから、それぞれの塾の持つ特徴をよく知り、実際に話を聞いたり見学に行ったりして
、お子様にとって一番効果的と思える塾を選ぶことが必要になってきます。
また、個別指導塾は特に、同じ系列でも、教室によって個性がさまざまですので、
ぴったり合うところを見つけることができるといいですね。
では、まず集団指導塾の特徴を考えてみたいと思います。
先生が講義をする形で授業が進められています。
それでも、たいていは学力や教科によってクラス分けがされていて、
ある程度自分の必要にかなったコースを受講できるようになっています。
集団指導塾の講師は、大手ではたいてい、正社員の社会人か、選び抜かれ、
しっかりした研修を受けた、レベルの高い大学に通う現役生が担当しています。
予備校などでは、以前に高校などで進学指導をしていた、元教師が講義する場合もあります。
ですから、安定した、レベルの高い講義が行なわれていることを期待できます。
講義の内容だけでなく、宿題を含めた教材も、
テストで効果的に得点することを目的として長年の研究してきたノウハウがギュッと詰まっているので、
上手に使うと、まさに目からウロコ、のような効果が出る場合があります。
また、周りにたくさんの生徒がいる中で授業が進められます。
ですから、ほかの人を意識しながら、研ぎ合うことができます。
ですから、ある程度の基礎学力があり、ヤル気と集中力のあるお子様は、
集団指導塾に行くことで、実践のコツをつかみ、かなりの成績アップを経験できる場合があります。
たくさんのメリットにもかかわらず、個別指導塾に比べて、月謝が比較的安いのも魅力的なところですね。
一方、お気づきの方が多いように、課題となる点もあります。
集団指導塾は確かに学校と似ていますが、違う面もあります。
最大の違いは、学校の先生は勉強を教えるだけでなく、メンタル面や進路指導を含め、
いろいろなケアをしてくださいますが、大手集団指導塾には、個別の配慮はあまり期待できないかもしれません。
どんなに素晴らしい授業が行なわれていても、
生徒が幸せな、夢の世界にトリップしていたのでは、何の効果もありませんね。
学校では、居眠りしていると先生が起こしてくれますが、塾では、それが期待できないことも多いのです。
もちろん、居眠りしているとちゃんと起こしてくれ、親身に相談に乗ってくださる講師の方もいらっしゃいますし、
塾全体が、生徒個人に関心を示す方針になっているところもあります。それでも、学校と塾では責任感のレベルが全く違うのは事実です。
また、集団指導塾では、たとえコース分けがされてはいても、
クラスの中で標準的な生徒の理解のレベルやスピードに合わせて授業が行なわれていきます。
ですから、理解が早くて、物足りなく感じる生徒と、ついていけなくて落伍する生徒が、どうしても出てしまうのです。
さらに、塾によっては、点数や順位を壁に張り出すこと、競争心をあおることなどが
生徒にとってたいへんなプレッシャーとなる場合もあるようですね。
個別指導塾は、集団指導塾にはない優れた要素をもっています。
受け身の形で講義を聴くのではなく、生徒が自ら教材を読み、
例題を見ながら問題にあたることによって、自立学習力を培うことができます。
また、生徒一人一人にあった学習プログラムに従って授業を進められるという点もあります。
学年にとらわれず、つまずきとなっているところ、強化したいところから学習を始められるため、
勉強の遅れを取り戻すことも可能です。
さらに、部活や、家族の都合に合わせて時間割を組むことができますし、
何かの都合でいつもの時間に塾に行けない時も、かなり自由に時間が変更できます。
また、わたしが個別指導の最大のメリットと考えるのは、対話型の授業ができることです。
答えに「マル」をもらえた生徒でも、なぜそう答えるのかを簡単に話し合うことによって
、思考力を伸ばし、学んだ内容を定着させることができます。
居眠りしていても起こしてもらえることはもちろん、生徒が、わからないところをいつでも自由に質問できます。
また、生徒が学習内容をどれくらい理解しているか、講師がいつも確認しながら授業を進めることができます。
ですから「塾に行ったけど何も分からなかった」という気持ちではなく、
「わからなかったところが解決できた」といううれしい気持ちで家に帰ることができるのです。
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まず、安定した授業のレベルを期待することが難しいということです。
講師の質にも、かなりのばらつきがあります。
個別指導は、教室の混み具合によってスタッフの数の必要が大きく変動します。
そのため、講師の大半は、学生のアルバイトです。
(もちろん、教室長は専任の社会人ですし、講師にも、最近特に、様々な年齢の社会人もみかけるようになってきました。)
もっとも、個別指導塾は基本的に「教えすぎない」方針のため、
講師は、講義がうまい人である必要はありませんし、
学生を含めてアルバイトの講師の方には、コミュニケーション能力や授業のレベルとして、
学校の先生顔負けの授業をされる方も少なくありません。
生徒の気持ちを理解するという点でも、学生の講師は力を発揮しています。
また、生徒一人一人の進度に合わせられる、という特徴が、思わぬマイナス面となってしまうこともあります。
一種のなれ合いのようなものが生じて、一定の学習のペースを作ることができなくなってしまう場合があるのです。
しかしこの点は、教室長がしっかり学習計画をフォローしている塾では、かなり防ぐことができます。
個別指導塾を選ぶときはとりわけ、よく観察し、しっかり相談することが、とても大切ですね。
集団指導塾が、なかなか生徒一人一人の必要に細かくこたえられないのに対し
、家庭教師は一対一で、オーダーメードの指導が可能です。また、くつろいだ雰囲気で先生と語りあい、
楽しく学ぶことができます。
親の皆様の中には、家庭教師の先生に、恋の悩みを相談した思い出のある方も、いらっしゃるかもしれませんね。
しかし、家庭教師は、一人ですべての強化を見ることが一般的でした。
そのため、5教科のテスト対策をまんべんなく行う、といった点では
かなり不十分なことが多かったと思われます。
また、知り合いの紹介などで先生に来てもらうようになったものの、
相性が合わなくて、なかなか代わることもできず、というケースもよくありました。
もっとも最近は、家庭教師派遣業が一般的になったことで、
希望の教科を教えてもらえる家庭教師を見つけたり、相性が合わなかった時には他の先生を紹介してもらうことも、
比較的簡単にできるようになりました。
ただ、家庭教師センターから派遣されている先生も、基本的に個人プレーである、という点は、昔の家庭教師と変わっていません。
いっぽう、個別指導塾の講師は必ず教室長の指示を受けて授業を行っており、
授業終了後は、必ず報告書を提出しています。また、教室に豊富に用意された教材や参考書を、必要に応じて参照することができるため、
幅広い視点に立った指導が期待できるのです。
個別指導塾の広告に、「塾と家庭教師のいいとこどり」といった表現がみられることには、もっともな理由があるのです。
集団指導塾に比べて、個別指導塾は自由に時間割を設定しやすいことをお話ししました。
また、地域あたりの塾の数として、集団指導塾に比べて個別のほうが格段に多いため、
比較的自宅に近いところに通える可能性が多くなります。
でも、塾に行くためには、どうしても学校の帰りに寄るか、わざわざ出かけていかなければなりません。
体があまり丈夫でないお子様にとってこれは負担になる場合もあります。
また、最近では保護者の方が車で送り迎えをすることも多く、その労力も考えに入れなければなりません。
さらに、親の知らないところで起きる、塾での対人関係のトラブルや、
夜暗くなってから帰宅することに伴う危険も、全くないわけではありません。
その点、家庭教師は、お子様の体力面の負担を少なく抑え、
十分に監督の行き届いた安全な環境で指導を受けられる、というメリットがありますね。
また、最近は新型インフルエンザの流行もありました。
塾によっては、最新式の空調設備を取り入れるなど
、風邪やインフルエンザなどの感染症に対して徹底的な対策をしているところもあります。
しかし、学校や塾などは、どうしても、流行病の温床になりやすいのが現状です。
将来、もっと毒性の強いインフルエンザウイルスが表れることが心配されています。
実際にパンデミックが起きたときに、ネット塾の情報を取り入れておくことは、
学齢期のお子様を持つすべての方々にとって、大変助けになると思われます。
もちろん、人と向き合って指導を受けることには、ネット環境にない良さがたくさんありますね。
ですから、多くの塾がネットに取って代わられる、ということは、実際的でも、有益でもないでしょう。
ただ、世の中の情勢がますます厳しくなっていくことを考えると、
ネット塾は今後若い人の学習環境として、いろいろな面の必要を満たすようになっていくのかもしれません。
お子様の必要を考えたとき、どれも取り入れたい、と思う場合もあるのではないでしょうか。
「一週間は7日ある。いっそ、曜日別にいくつかの塾に通ったらどうだろう」と思われるかもしれません。
実際、「集団指導塾と個別指導塾」「何かの種類の塾と家庭教師」
「英語が得意な塾と、数学が得意な塾」など、複数の種類の塾に通う生徒さんも、よく見られるようになってきました。
では、塾のかけもちによって、実際にどんなことが起きているのでしょうか。
英会話の技術については、残念なことに、日本では、学校教育や受験勉強の範囲内で習得することはほとんどできません。
ですから、英会話を身につけたい場合は、どうしてもテストの成績アップのための「学習塾」とは別に考えていくことが必要です。
これ以外の塾のかけもちは、多くの場合、生徒の体力面、また、家庭の教育費の面で、かなりの負担になっているように感じます。
たいてい、塾の授業は1単位90分(1時間半)に設定されています。
一日につき、1単位(一時間半)か2単位(3時間)、週二回の通塾、というのが一般的かもしれません。
塾によっても異なりますが、週二回のプランで、月謝は2万から4万円くらいになるでしょうか。
たとえば、お子様が週2回集団指導塾に通っているとします。
さらに個別指導塾にも行くとすると、最低、週3回は塾に通うことになります。
塾では、必ず宿題が出されます。
宿題の量は、塾で実際に勉強した範囲か、もっと多くなることが一般的です。
学校の宿題もあることを考えると、塾のある日に家に帰ってから、塾の宿題をこなすのは、実際的ではありません。
学んだことを定着させる目的のためにも、宿題は、少し時間をおいてからやったほうが効果的でしょう。
宿題を次の日にするとなると、塾のない日は、もっぱら宿題に追いかけられることになります。
お子様のストレスはたいへんなものですね。
では、個別指導塾と集団指導塾を、毎週各一回にしてはどうでしょうか。
学校が毎日あることを考えますと、週1回の塾の指導でフォローできる内容は、たいへん限られたものになります。
別々の塾で週1回ずつ勉強しても、特別な場合を除いて、結局中途半端になってしまうことが多いものです。
保護者の皆さんが子どもだったころには、小学生のうちから塾に通うなんて、あまり考えられなかったかもしれません。東京などの首都圏では、すでに「お受験」のための英才教育が人気を呼んでいたとしても、まだまだ、のどかな時代でしたね。
かつては、小学生の習いごとといえば、習字やそろばんなどが一般的で、公文に通っている人がたまにいた、という状況でした。
ところが最近では、小学生も、さまざまな塾に通うようになってきています。
小学生が通う塾には、どんなタイプがあるのでしょうか。
まず、公文や学研教室のように、学年にとらわれず、計算を中心に基礎学力をつけるタイプの塾があります。
中でも公文は、計算を「技能」ととらえており、習いごととしての性質を持っています。
また、中学受験を視野に入れた、予備校的な塾に通っている小学生もいます。北海道でも、以前に比べ、市立中学の受験を目指す人が多くなってきました。日能研や、能開センターなどが、このタイプの塾に当たります。
さらに、北大学力増進会や、練成会などの集団指導塾、また、名学館、明光義塾などの個別指導塾も、小学生の指導プランを持つようになってきています。
多くの個別指導塾は、小学生から、高卒の浪人生まで、幅広い年齢層の生徒を受け入れています。それでも、たいていは中学生の比率が最も多くなっています。
とはいえ、最近では、中学生にまじって、小学生の姿をかなり見かけるようになってきました。特に夏期講習会などでは、もともと個別指導塾に通っている中学生の弟や妹が、いっしょに塾に通ってくることがよくあります。
個別指導塾に小学生が見られるようになってきたことには、公文や日能研など、小学生主体の学習塾の持つ特色に関係があると思われます。
公文や学研教室は、学年の枠にとらわれず、基礎学力を伸ばすための指導を行います。また、日能研や能開センターなどでは、中学受験のノウハウが教えられています。つまり、これらの塾はどちらも、今学校で受けている授業についていくのを助ける、というタイプではないのです。
一方、もともと中学生主体の個別指導塾は、一人一人の生徒の必要に合わせてプログラムを組むようになっています。そのため、学校の進度に合わせた授業を受けたい、という小学生の希望に、しっかり対応することができるのです。
また、集団指導塾でも、北大学力増進会などは、小学生向けの基礎力強化プランを提供しています。
小学生でも、特に高学年を中心に、学校の勉強についていけない、と感じている人が多くなってきています。
個別指導塾は、毎日の予習復習を強化したい、と考える小学生の必要にも、ちょうどかなっているのです。
私立中学の入試問題を実際に見ると、多くの大人は圧倒されてしまいます。
大学入試にも出ないほど複雑な四則計算、なぞなぞ大会のような文章題、植物や動物に関する、聞いたこともないような専門用語...驚きのタネを数えていったら、きりがありませんね。
中学受験は、一般の小学生が学校で学んでいる内容とは、ほとんどかけ離れているのです。
さらに中学入試が手ごわいのは、ただ答えに行きつけばいい、というわけではないところです。解き方の一定の約束事のようなものに従うことが求められているのです。
大人が自分の方法で問題を解き、小学生に教えていると、かえって逆効果になることさえあります。
ですから中学受験には、多くの場合、プロの指導が必要です。
日能研など、中学受験を専門にしている塾は、独特のノウハウで入試対策を行っています。レベルの高い私立中学を目指している場合、多少家から遠くても、専門の塾でトレーニングすることは大切です。
一方、私立中学の中には、複雑な問題が一部出されるとしても、実際は、基礎的な問題で着実に正解すれば、合格できるタイプの学校もあります。こうしたタイプの学校を受験する場合には、近くの個別指導塾でも、十分対応が可能です。
また、受験専門の塾の多くは集団指導で、スピード感もあります。そのため、塾で教えられることを十分消化するためにさらに助けが必要になることもあるかもしれません。
お子さんにとって負担にならない範囲で、家庭教師や個別指導塾をさらに利用することが、助けになる場合もありますね。
ここ10年程の間に、会社や家庭にパソコンが急速に普及しました。
塾にも、パソコンブームが広まってきています。
しばらく前から、首都圏の大手予備校の授業をパソコン上で聴講できる、「サテライト塾」が、北海道にも見られるようになっていました。
パソコンを使うといっても、インターネット経由で講義をライブ受講するシステムや、DVDなどが用意されていて、必要に応じてパソコンで何度も再生し、学習するタイプなど、方法はさまざまです。
最近では、小学生や中学生を対象とした、パソコンを使う学習塾も増えてきています。
「学研CAI教室」もその一つです。そばを通りかかると、窓からパソコンが置かれた机が並んでいるのが見えます。
これまでの個別指導塾とは、あきらかにちがった風景です。
さらに、教室にいる「先生」は、教室長一人だけ、とうたっている塾もあります。
北海道に近々オープンする「学習塾ペガサス」は、パソコンを使った、自立学習のための新しいタイプの教室です。
集団指導か個別指導かにかかわらず、塾の姿は短いサイクルで大きく変わってきています。
通える範囲にある塾について、最新の情報を取り入れ、もっとも効果の上がりそうな塾を探していけるといいですね。
