元学習塾スタッフが明かす、塾の正しいえらび方を紹介。個別指導と集団指導の違いやメリット・デメリットなど、現場目線での選び方を指南します。

実際に塾を見学する

さまざまな塾の特徴を考え、比較検討すると、お子様に合いそうな塾が、いくつか候補にあがってくることでしょう。
いよいよ塾に電話で問い合わせ、見学や、面談に進みます。

塾との面談や見学の時間帯を、どのように計画するといいでしょうか。

面談に見学が含まれている場合、塾が混んでいる時間がお勧めです。
塾の実際の雰囲気を観察するためです。
中学生対象の塾では、だいたい18時から20時くらいに、多くの授業が行なわれています。

個別指導塾では、生徒の数に合わせて講師が出勤するため、
すいている時間は限られた講師の授業風景しか見ることができません。
また、教室のムードメーカーになっているような生徒が塾に来るのも、たいてい18時以降です。

もちろん、実際に入塾する段階で、静かな環境で授業を受けたいと思う場合は、
比較的早い夕方の、すいている時間を選ぶのが一番でしょう。
ただ、見学の段階では、できるだけ塾全体の様子をつかめる時間に行ってみたいものですね。

塾側としては、あまり忙しくない時間のほうが助かるかもしれませんが......
本当に信頼できる塾では、混んでいる時間の見学者をよろこんで受け入れるに違いありません。
塾の面談に行ったら、どんなことを質問できるでしょうか。
塾の学習指導の方針、コース分けについては、もちろん大切ですね。
月謝のこともあります。どんな教材を使っているか、また、宿題の出し方などもあります。

中でも注目したいのは、宿題のことです。
私は中学生の時、「北大学力増進会」の夏期講習を受講しましたが、出された宿題の量に、驚きました。
講習期間中、宿題をこなす以外には何もできなかったのを覚えています。
でも、学校でなかなか教えてもらえない、試験での成績アップのためのノウハウが
ギュッと詰まった宿題のおかげで、力をつけることができました。

今でも、塾に行くことで実力アップできるかどうかは、
実は宿題の取り組み方にかかっているといっても過言ではありません。
限られた時間の授業を受けるだけで、繰り返し練習しなければ、学習内容を定着させることは望めないのです。

塾で使われている教材や出される宿題は、よく研究されているため、しっかりこなせばかなり力がつきます。
ただ、学校の宿題をこなすだけでも精一杯で、塾で出された宿題をする余裕がない、という場合もあります。
もっとまずいことに、塾通いのスケジュールに追われて、学校の宿題にも手が回らなくなるとしたら、全く、逆効果ですね。

ですから、塾の面談のときには、出される宿題の量やレベルはお子さんがこなせる程度のものか、
また、不都合が生じたときには量を見直すなど、調整を図ってもらえるかどうか、確認しておくことはとても大切です。
多くの塾には、無料体験学習や、低料金で受講できる体験学習プランが用意されています。ぜひ活用したいものです。

体験授業を受けた後、再び面談し、正式に入塾を決める、というのが一般的な流れです。
実際に受講に入る前に、確認しておきたいことがあります。

集団指導塾ではあまり問題にならないことですが、個別指導の場合、担任制かどうかは、教室によってさまざまです。

体験学習で当たった講師がお子様にぴったりだったとしても、担任制でなければ、
実際に入会した後は、いろいろな講師の授業を受けることになります。

また、担任制かどうかにかかわらず、この講師に担当してほしい、という希望は基本的に受け付けない方針の塾もあります。

やっと入会の手続きをしてから、勝手が違った、ということには、なりたくないものですね。

ですから、特に個別指導塾を選ぶ場合、入塾前に、担任制をとっているかどうか、
担当講師の指名や希望を受け付けているかどうかを、確かめておきましょう。
見学や面談のとき、大切なのに見過ごされがちなのは、行った教室が「生活の場」としてどうか、という点です。

現在、多くの塾は、月謝を払う授業の時間以外にも、塾のスペースを自習室として自由に使える取り決めを設けています。
夏休み、冬休み、また、テスト前の2週間程度や、入試が近づく3学期になると
、土日も一日いっぱい自習室が解放される場合があります。
自習室としても塾を利用するお子様にとって、塾はまさに、一日の大半を過ごす生活の場となるのです。

保護者の方が共働きで、日中留守になる家庭では、環境の整った塾を選べば、
自習室を活用することで、夏休み、冬休みのお子様の安全で有益な居場所を確保することにもなります。

一日いっぱいお子様が塾で過ごすことを考えると、衛生面や、水分補給、食事のことなども考えなければなりませんね。
持ち物の準備なども、放課後塾に行ってくる、という場合と違った配慮が必要でしょう。
また、近くにある商店や道路状況など、周囲の環境もとらえておくといいですね。
塾の見学に行ったとき、保護者の方が、トイレを借りてみることをお勧めします。
教室の衛生状態を確認できるからです。

また、トイレの周辺には洗面所や水飲み場が設けられていることがありますので、
ついでに見てくることができます。

「抗菌グッズ」の流行には、プラスとマイナスの両面があるといわれています。
衛生面で神経質になりすぎることは、お勧めできないかもしれませんね。

しかし、お子様が丸一日を過ごす場合もある教室が、清潔で、過ごしやすいところであることを確かめるのは、
とても大切ではないでしょうか。

たとえば、トイレの掃除は行き届いていますか。
洗面所にずっとかけっぱなしになっているタオルを、生徒が使いまわしていることはないでしょうか。
水飲み場で、きれいな水を飲むことができますか。

塾を選ぶのに、一番清潔かどうか、快適に過ごせるかだけを規準にする、という人はまずいないでしょう。
しかし、教室が生活の場としてどうかを確かめることは、考える一つの大切な要素になることはもちろん、
通うことに決めた場合にお子様に持ち物の備えをするためにも、とても役立つのではないでしょうか。

個別指導塾は、担任制をとっている場合と、そうでない場合があります。

担任制には、どんなメリットがあるのでしょうか。

 

まず、一定の期間にわたって、同じ講師と勉強することにより、一貫した指導が受けられる、という点があります。

実際、日によって担当講師が変わるタイプの個別指導塾には、「講師によって教え方が違い、混乱する」という苦情が寄せられることがたびたびです。こうした問題は、担任制であれば避けることができます。もっと大切な点として、生徒個人の持つ長所、苦手分野などを連続的にとらえたうえで、前回の授業の連続として指導が受けられる、という大きなメリットがあります。

 

また、同じ講師と何度も接することで、時間をかけて先生と打ち解けていくことができる、という点もあります。自由に質問したり、自分の考えを伝えたりする点で、どちらかというと内気なタイプのお子さんの場合は特に、担任制は助けになるに違いありません。

さらに、生徒の立場からいって、「同じことを何度も聞かれる」というわずらわしさを減らすこともできます。

塾の講師は、生徒によく、「好きな科目は何?」「部活に入ってるの?」などという質問をするものです。担当講師が変わると、生徒は何度もこうした質問を受けることになるかもしれません。でも、担任の先生が決まっていれば、たいてい一度か二度ですみます(同じ先生から2回も聞かれると、「こないだも聞かれたのに!」と、イラッときますよね。でも、先生も人の子ですので、ちょっとおおめに見てもらえると、大変感謝です)

 

担任制をとっている個別指導塾には、いくつものメリットがあります。

生徒の個性をよく知った講師による、連続した指導が受けられる、ということは、大きな利点です。

とはいえ、日によって違う講師が授業を担当するタイプの個別指導塾にも、確かにメリットがあります。

たとえば、担任制でない個別指導塾に寄せられる感想の中に「先生によって教え方が違い、混乱する」というものがあります。苦情として寄せられることの多いコメントですが、「先生によって教え方が違う」ということは、角度を変えてみると、大きなメリットにもなるのです。

塾の講師には、それぞれ得意分野や、問題に向き合う姿勢のタイプ、というようなものがあります。

たとえば、数学の文章題の授業では、理学部や工学部でバリバリやっている学生講師にあたった場合、切れ味のよい解き方をしっかり教えてもらえることを期待できます。

一方、入試の数学でさんざん苦労した経験を持つ文系の学生や、社会人講師の場合、公式を忘れたり、式を立てられなくても、何とか答えにたどりつくためのねばり方を知っていて、それが授業のカラーにもあらわれます。

試験で自分のベストを発揮できるようになるためには、切れ味のいい解き方も、わからない時のねばり方も、どちらも大切です。1人に限らず、教え方の違う、いろいろな講師の授業を受けることによって、実は、「いいとこどり」をするチャンスが開かれているのです。

特に比較的学力の高いお子さんの場合、あえて担任制フリーの個別指導塾を選ぶことで、思いがけない収穫が得られるかもしれません。

塾を選ぶとき、考えに入れておきたいことの一つは、塾のまわりの環境です。

まず、安全面の環境はどうでしょうか。

塾が終わるのは、多くの場合、外が完全に暗くなってからの時間です。

お子さんが一人で塾から帰る場合はとくに、通り道に、暗くて危険な場所などがないか、よく確かめることが必要です。

また、塾のまわりにどんなお店があるかということも、チェックポイントの一つになるかもしれません。

コンビニやスーパーが近くにあれば、夏休みや冬休みの講習会の時など、助けになる場合もあります。

ただ、たまに、塾に通っている生徒と、周辺のお店との間でトラブルが生じることがあります。

近くにあるお店の利用の仕方を含め、お子さんとあらかじめ塾の周りの様子について話し合っておくことで、余計な問題に巻き込まれるのを避けることができます。

また、最近では、自転車の置き方などが思わぬトラブルに発展することがあります。

面談の際に、塾の周りの様子や、塾に通う方法(自転車・その他の交通機関など)について、気になることを教室長にあらかじめ尋ねてみることもおススメです。

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