高校生と塾
高校生の通う塾は、やはり予備校が中心です。
首都圏にはもともとたくさんの予備校がありますが、北海道でも、代々木ゼミナールや、駿台予備校など、通学可能な予備校がたくさんあります。
ただ、予備校の多くは、札幌に集中しています。近々、四谷大塚も、札幌に本格的な進出を計画しているようです。
以前は、予備校といえば、広い講堂での講義の形がほとんどでした。
しかし、現在では、個別指導形式も多く見られます。特に、事情があって、高校卒業の年齢を少し過ぎてから大学受験を考える人のための、個別指導型予備校が充実してきています。
また、最近では、私立高校の補習授業として、校内で、大手予備校のサテライト授業を受けることのできる場合もあります。
サテライト授業とは、実際の予備校の講義を、DVDやインターネットのライブ受講などの方法で聴講する仕組みのことです。
さらに、中学生を主体とする個別指導塾の多くは、浪人生を含め、高校生の指導も手掛けています。
高校生が塾を選ぶとき、どんなことを考慮に入れるといいでしょうか?
まず、塾に通う目的をはっきりさせることです。
高校生が塾に通う目的には、大学入試のため、学校の授業に日々ついていくため、学校のテスト時期の対策のため、などがあります。
大学受験を目指すためなら、予備校を選ぶことで、ポイントを押さえた指導が期待できます。
学校の授業やテストのための勉強には、住んでいる地域の個別指導塾を活用できるかも知れません。
中学時代に通った個別指導塾を、高校生になっても継続している人がたくさんいます。
個別指導塾は、授業内容やスケジュールが、かなり自由に計画できます。ですから、学校の定期試験の時期だけ、対策授業を受けることにしている人もいます。
以前勤めていた個別指導塾では、よく、高校生の追試対策をさせていただいたものです。
アットホームな感覚の個別指導塾は、物事が順調にいかないとき、特に助けになることが少なくありません。
浪人生には、大きく分けて2つのタイプがあるようです。
ひとつは、志望校に合格するために、浪人を選んでいるタイプです。
もうひとつは、健康上のトラブルや、ほかの事情のために、高校卒業後すこし時間がたってから大学進学を目指すタイプです。
前者のタイプの人の多くは、大手予備校の入試対策講座を受講しています。
後者のタイプの人にとって、大手予備校と同時に、自宅近くの個別指導塾を活用することにも大きなメリットがあります。
毎日主に自宅で勉強している人は、個別指導塾の授業をスケジュールに組みいれることによって、比較的少ない費用の負担で生活のペースを作ることができます。
また、集団指導タイプの予備校の授業は、ペースが速く、講義を聴くだけでは十分に内容を吸収できないケースがあります。予備校の先生に質問する機会をとらえることが難しい場合など、補助的に、個別指導塾を活用すると、効果が期待できます。
個別指導塾は、塾が開いている時間帯、たいてい自習スペースを開放しています。
大手予備校にも自習室がありますが、どちらかというと図書館のような雰囲気になっていることが多いと思われます。
一方、個別指導塾での自習は、教室長やスタッフがそばにいるので、必要に応じてコミュニケーションをとり、励ましを受けることもできるのです。
塾に通うことの主な目的は、学力をつけることです。
とはいえ、塾で得られるものは、学力だけとは限りません。
特に高校生、浪人生の場合、比較的年齢の近い塾のスタッフとのコミュニケーションは、将来について考える面で、大きな助けになることがあります。
大人になってうまくやっていけるかどうかは、学歴で決まるわけではない、というのは、間違いのない事実です。
ところが今でも、学校などで、少しでも高いレベルの大学に進学することの価値だけが強調されていることがあります。少し上の年齢の人たちと実際の世の中の様子について話し合う機会があれば、バランスの取れた見方ができるようになる場合があります。
将来の就職を考えたとき、どんな学部、学科を選ぶといいか、
実際に大学に通ってみて、どんなことを感じているか、
レベルの高い学校に合格するために、もう一年浪人するとしたら、どんなメリットがあるか、それとも、さほどメリットがないか、などについて
塾では折に触れ、いろいろな人と話すことができます。
せっかく塾で過ごす時間を、さまざまな仕方で、有効に活用していけるといいですね。
受験対策で塾を活用する場合、できるだけ早めに行動することがおススメです。
高校受験ならば、中3の夏期講習会以降でも、成果が期待できることがあります。
一方、大学入試の場合、もう少し早くから塾に相談したほうが、効果が上がります。
もし、入試を目前にした冬休みの時期などから塾に相談しても、効果は大変限られたものとなってしまいます。
大学入試は、大まかに、一般入試と、推薦入試に分かれています。
ご存じのように、大学の一般入試の試験範囲の広さは、高校入試とは比べ物になりません。一般受験は、当日、どれほど点数をとれるかでのみ合否が決まり、高校での普段の成績が影響することはありません。
いっぽう、推薦入試は、高校の推薦入学と同じように、学校での成績が大きく関係してきます。
たとえば、1年生からの成績が「5段階評価で3.5以上」などという、推薦のエントリー基準が設けられている場合が多いようです。
高校での成績と、当日の学力テストの結果を合わせて合否を決めるケースもあれば、入試当日は面接や作文のみ、というパターンもあります。
このように、大学の場合、一般入試と推薦入試では、準備の仕方が全く違ってきますが、どちらも長期的な対策が必要なのです。
高校生の学習内容は、中学に比べてかなり多くなります。
週1,2回の塾の通常授業では、とても扱いきれるものではありません。
とはいえ、個別指導塾の通常授業は、うまく活用すれば、高校生にとっても大変助けになります。
個別指導塾はもともと、一人一人の必要に合わせてプログラムを組めることが大きな特徴です。
高校生はたいてい、塾のオリジナルテキストを使うより、学校の教科書やワーク、または、受験対策のために、個別に選んだ問題集を使って学習することが多くなります。
学校の教材を使う場合、学校でどこが理解しにくかったのか、塾でどの問題を扱ってほしいのかを自分でしっかり整理しておくことは、とても助けになります。
高校生の定期テストは、一夜漬けではなかなか満足な結果が出ません。普段から、学校でわからなかった部分を積み残さないよう、塾の授業をうまく活用していると、テストが近づいてもあわてずに済みます。そうした努力が、大学の推薦入試に役立った人もいます。
高校生に限らず、塾の授業で、学校での学習内容をすべてカバーすることは、決してできません。
学校の授業をしっかり聞き、家で時間をとって勉強することが、学力をつけるために最も大切です。
塾は、あくまで補助的な役割を果たすもの、と考えて塾を活用するとき、塾から最大の効果を得られるのです。
